
スポンサーリンク
Gitを使って開発を進めていると、ブランチ名を変更したくなるケースは少なくありません。たとえば、ブランチ名に誤字があった場合や、プロジェクトの方針変更により命名規則を見直す必要が出てきたときなどです。意味のあるブランチ名は、開発効率の向上やチーム全体での認識統一に寄与します。
本記事では、ローカルブランチとリモートブランチの両方におけるブランチ名の変更手順を、初心者にも分かりやすく詳しく解説し、操作の実例や注意点もあわせて紹介します。
ローカルブランチ名を変更する手順
まずは、手元の開発環境(ローカル)で使用しているブランチの名前を変更する方法を見ていきましょう。
現在のブランチ一覧を確認する
まず、現在どのブランチが存在しているか、どのブランチに自分がいるかを確認します。
git branch
アスタリスク(*)が付いている行が、現在チェックアウトしているブランチです。
カレントのブランチ名を変更したい場合
現在のブランチ名を変更したいときは、以下のコマンドで対応できます。
git branch -m 新しいブランチ名
カレントブランチとは別のブランチ名を変更したい場合
他のブランチ名を変更したい場合は、古いブランチ名と新しいブランチ名の両方を指定します。
git branch -m 古いブランチ名 新しいブランチ名
-m
オプションは--move
の略で、ブランチの名前を変更するためのものです。
リモートブランチ名を変更する手順
ローカルで変更しただけでは、GitHubやGitLabなどのリモートリポジトリには反映されません。リモートのブランチ名も手動で変更する必要があります。
リモートに新しいブランチ名でプッシュする
まず、ローカルで新しく名前をつけたブランチをリモートにプッシュします。
git push origin 新しいブランチ名
古い名前のブランチをリモートから削除する
次に、古いブランチ名をリモートから削除します。
git push origin --delete 古いブランチ名
この操作により、リモート上には新しい名前のブランチのみが残ります。
ローカルのトラッキング情報(追跡ブランチ)を更新する
ローカルのブランチが追跡するリモートブランチの情報も更新しておきましょう。
git branch -vv
を実行すると、追跡しているリモートブランチが古いものになっていることが確認できます。
以下コマンドを実行することで、追跡ブランチを新しいブランチに更新することができます。
git branch --unset-upstream
git branch -u origin/新しいブランチ名
git branch -vv
この手順を省略すると、プッシュやプルの際に警告が出ることがあります。
Gitブランチ名変更に関する注意点
ブランチ名の変更は便利な機能ですが、プロジェクトやチームによっては注意が必要です。
- 共同開発の場合は事前の共有を: 他の開発者が同じブランチを使用している可能性があるため、変更の際は必ずSlackなどのチャットや、ドキュメントでの共有を行いましょう。
- CI/CDの設定を見直す必要がある場合も: 一部のCIツールは特定のブランチ名に依存して動作していることがあります。設定ファイルやビルドトリガーを確認しましょう。
- プルリクエストとの関連付けに注意: すでに作成されたプルリクエストは、元のブランチ名と紐づいているため、リンク切れやコンフリクトの原因になることがあります。
Gitブランチ名変更のよくある質問
Q: ブランチ名を変更したあと、他の開発者はどうすればいい?
A: 変更後のブランチを取得するには、git fetch
のあとgit checkout 新しいブランチ名
を行えばOKです。古いブランチが残っている場合は削除してください。
Q: Git GUIツールでも同じことができる?
A: 多くのGit GUIクライアントでもブランチ名の変更が可能ですが、内部では同様のGitコマンドが実行されています。慣れていない方はGUIからでも問題ありません。
Gitブランチ名変更まとめ
Gitのブランチ名を変更する作業は、特にチーム開発においては慎重に行う必要があります。ローカルとリモートでそれぞれ変更を行い、トラッキング情報も忘れずに更新しましょう。以下に、今回紹介した手順をまとめます。
ローカルのブランチ名を変更
$ git branch -m old-name new-name
リモートのブランチ名を変更
# 新しい名前でリモートにプッシュ$ git push origin new-name
# 古い名前のブランチを削除$ git push origin --delete old-name
# トラッキング情報を更新$ git branch --unset-upstream$ git branch -u origin/new-name$ git branch -vv
命名はプロジェクト全体の可読性・保守性・生産性に直結します。わかりやすく一貫したブランチ名を保つためにも、定期的に見直しと整理を行うことをおすすめします。
Linuxユーザにお勧めの本
![]() | ゼロからわかる Linuxコマンド200本ノック?基礎知識と頻出コマンドを無理なく記憶に焼きつけよう!
新品価格 |

![]() | エンジニア1年生のための世界一わかりやすいLinuxコマンドの教科書
新品価格 |

以上で本記事の解説を終わります。
よいITライフを!