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コンピュータは、全て2進数の数値で処理をしています。
数値は表現できる範囲に限度があり、誤差が生じることがあります。
誤差の種類と違い
数値の計算で生じる誤差の種類は以下の通りです。
誤差 | 説明 |
---|---|
丸め誤差 | 四捨五入・切り捨て・切り上げ によって生じる誤差。 |
打切り誤差 | 計算を途中で打ち切る ことによって生じる誤差。 |
けた落ち | 絶対値がほぼ等しい数値の差 を求めた際に、有効桁数が減ることによって生じる誤差。 |
情報落ち | 絶対値の大きい値と小さい値の加減算 において、絶対値の小さい値が演算結果に反映されないことによる誤差。 |
桁あふれ誤差 | 演算結果がオーバーフロー またはアンダーフロー することによって生じる誤差。 |
丸め誤差
四捨五入・切り捨て・切り上げによって生じる誤差のことです。
四捨五入の例
例)0.1234を小数点第四位で四捨五入すると0.123
となる。
切り捨ての例
例)0.1234を小数点第四位で切り捨てすると0.123
となる。
切り上げの例
例)0.1234を小数点第四位で切り上げすると0.124
となる。
丸め誤差の覚え方
基本情報技術者試験などの試験で、問題文に四捨五入・切り捨て・切り上げ
というワードが出たら、丸め誤差と覚えましょう。
打切り誤差
演算結果が循環小数や無限小数になった場合に、一定の桁数で演算を打ち切ることによって生じる誤差のことです。
少数の種類
少数には以下種類があり、無限小数
と循環少数
の演算結果より誤差が生じます。
- 有限小数:有限桁数の少数
- 無限小数:小数点以下の数字が限りなく続く少数
- 循環小数:無限小数の一種で、同じ数字が繰り返される少数
無限小数の例
例)3.141592… ⇒小数点第二位までの3.14
で打ち切り。
循環小数の例
例)1÷3=0.3333… ⇒小数点第四位までの0.3333
で打ち切り。
打ち切り誤差の覚え方
基本情報技術者試験などの試験で、問題文に計算を途中で打ち切る
というワードが出たら、打ち切り誤差と覚えましょう。(そのまんまです。)
けた落ち
絶対値がほぼ等しい数値の差を求めた際に、有効桁数が減ることによって生じる誤差のことです。
けた落ちの例
0.1234 × 10^5 − 0.1233 × 10^5 = 0.0001 × 10^5 = 0.1 × 10^2
けた落ちの覚え方
基本情報技術者試験などの試験で、問題文に値がほぼ等しい数値の差
というワードが出たら、けた落ちと覚えましょう。
語呂合わせの例:
値がほぼ等しい数値の差
⇒けた
落ち
⇒裂けた血
情報落ち
絶対値の大きい値と小さい値の加減算において、絶対値の小さい値が演算結果に反映されないことによる誤差のことです。
情報落ちの例
0.01 × 10^5
+ 0.15 × 10^−2 = 0.01 × 10^5 + 0.000000015 × 10^5 = 0.010000015 × 10^5 ≒ 0.01 × 10^5
情報落ちの覚え方
基本情報技術者試験などの試験で、問題文に絶対値の大きい値と小さい値の加減算
というワードが出たら、情報落ちと覚えましょう。
語呂合わせの例:
絶対値の大きい値と小さい値の加減
算⇒情
報落ち
⇒加減
なく勉強して上智
大学に合格する。
桁あふれ誤差
演算結果がオーバーフローまたはアンダーフローすることによって生じる誤差。
オーバーフロー
扱える数字の上限を超えること。
例)8ビットの符号付数字の場合は、128以上でオーバーフローする。
アンダーフロー
扱える数字の下限を超えること。
例)8ビットの符号付数字の場合は、-129以下でアンダーフローする。
桁あふれ誤差の覚え方
基本情報技術者試験などの試験で、問題文にオーバーフロー、アンダーフロー
というワードが出たら、桁あふれ誤差と覚えましょう。
基本情報過去問
以下に過去問のリンクを記載します。
理解度をチェックしてみましょう。
丸め誤差の過去問
桁落ちの過去問
情報落ちの過去問
以上で本記事の解説を終わります。
よいITライフを!