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本記事では基本情報技術者試験でよく出題される、キャッシュメモリの書き込み方式であるライトスルー方式、ライトバック方式の覚え方とキャッシュメモリの実効アクセス時間の計算方法について解説します。
キャッシュメモリは主記憶よりも高速
キャッシュメモリはCPUと主記憶装置(メインメモリ)の間に配置されて、主記憶装置よりも高速に読み書きをすることができます。
1度呼び出したデータを保持することで、2回目以降のCPUのアクセス時間を減らします。
書き込み方式はライトスルー方式とライトバック方式に分類
キャッシュメモリの書き込み方式には以下2種類があります。
ライトスルー方式:キャッシュメモリと主記憶装置に同じデータを書き込む。ライトバック方式:キャッシュメモリだけにデータを書き込んで、キャッシュメモリの容量が足りなくなったら主記憶装置に書き出す。
ライトスルー方式のメリット・デメリット
ライトスルー方式のメリット
- メモリが常に最新のデータを保持しているため、データの整合性が保たれる。
ライトスルー方式のデメリット
- キャッシュメモリと主記憶装置にデータを書き込むため、ライトバック方式よりも処理が遅い。
ライトバック方式のメリット・デメリット
ライトバック方式のメリット
- 基本的にキャッシュメモリのみに書き込むため、処理が速くなる。
ライトバック方式のデメリット
- ライトスルー方式よりも制御が複雑になる。
- キャッシュが失われた場合に主記憶に最新のデータがない場合があり、データの整合性を確保するのが困難。
キャッシュメモリのヒット率
キャッシュメモリのヒット率とは CPUが必要とするデータが存在する確率 のことです。CPUが必要とするデータがキャッシュメモリ内に存在していた割合を示し、キャッシュの有効性や性能を評価するために重要です。
書き込み方式の覚え方
ライトスルー方式の覚え方
スルー=すぐに通す- 覚え方:
「ライトスルー」は「データをすぐに主記憶に通す」方式。
- 覚え方:
キャッシュメモリと主記憶装置に対して、同時にデータを「スルー(通過)」させるイメージで覚えます。
ライトバック方式の覚え方
バック=後で戻す- 覚え方:
「ライトバック」は「データをキャッシュに書き込み、後で主記憶にバック(戻す)」方式。
- 覚え方:
キャッシュメモリにデータを貯めて、必要な時に後から主記憶装置に書き戻すイメージで覚えます。
覚え方まとめ
- ライトスルー = すぐに通す → キャッシュと主記憶に同時に書き込む
- ライトバック = 後で戻す → キャッシュに書いてから後で主記憶に書き込む
実効アクセス時間の計算式
実効アクセス時間はキャッシュメモリにアクセスする時間(①)+主記憶装置にアクセスする時間(②)で求められます。
実効アクセス時間 = キャッシュメモリにアクセスする時間(①) + 主記憶装置にアクセスする時間(②)キャッシュメモリにアクセスする時間(①)
①は以下計算式で求めます。
キャッシュメモリにアクセスする時間 = キャッシュメモリのアクセス時間 × キャッシュメモリのヒット率主記憶装置にアクセスする時間(②)
②は以下計算式で求めます。
主記憶装置にアクセスする時間 = 主記憶装置のアクセス時間 × (1 - キャッシュメモリのヒット率)実効アクセス時間
①、②より「実効アクセス時間」は以下計算式で求めます。
実効アクセス時間 = (キャッシュメモリへのアクセス時間 × キャッシュメモリのヒット率) + (主記憶装置へのアクセス時間 × (1 - キャッシュメモリのヒット率) )実効アクセス時間の計算例
以下条件の場合、
- キャッシュメモリのアクセス時間: 10ナノ秒
- 主記憶装置へのアクセス時間: 50ナノ秒
- キャッシュメモリのヒット率: 60%
実効アクセス時間は、以下の通りです。
実効アクセス時間 = 10 × 0.6 + 50 × (1 - 0.6) = 10 × 0.6 + 50 × 0.4 = 6 + 20 = 26(ナノ秒)基本情報技術者試験の過去問
基本情報の過去問を解いて、理解度を深めましょう。
基本情報技術者試験ドットコムのリンクを載せておきます。
書き込み方式の問題
基本情報技術者試験平成15年秋期 午前問23
基本情報技術者試験平成29年春期 午前問9
実効アクセス時間の問題
基本情報技術者試験平成23秋期 午前問11
基本情報技術者試験平成23年特別 午前問11
基本情報技術者試験令和6年 [科目A]問3
基本情報の勉強にお勧めの本
以上で本記事の解説を終わります。
よいITライフを!