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Ubuntuでユーザ削除をする際はroot権限でdeluser
コマンドを実行します。
設定ファイル確認
まずdeluser
コマンドの設定ファイルを確認します。
設定例
各設定項目の意味は以下の通りです。
項目 | 説明 | 設定例 |
---|---|---|
REMOVE_HOME | ユーザー削除時にホームディレクトリとメールスプールを削除する。 | 0:無効,1:有効 |
REMOVE_ALL_FILES | 削除するユーザーが所有するシステム上のすべてのファイルを削除する。 | 0:無効,1:有効 |
BACKUP | 削除する前にファイルをバックアップする。このオプションは、REMOVE_HOMEまたはREMOVE_ALL_FILESが設定されている場合にのみ有効です。 | 0:無効,1:有効 |
BACKUP_TO | バックアップファイルのターゲットディレクトリ。 | 「.」の場合はコマンドを実行したカレントディレクトリ |
ONLY_IF_EMPTY | グループに所属するユーザーがいない場合グループを削除する。 | 0:無効,1:有効 |
EXCLUDE_FSTYPES | バックアップするユーザーのファイルを検索する際、これらのファイルシステムタイプを除外する。 | (proc|sysfs|usbfs|devpts|tmpfs|afs) を指定した場合、これらのディレクトリを除外できる。 |
構文(deluser)
deluserコマンドの構文は以下の通りです。
REMOVE_HOME
などの項目が無効(0)の場合、アカウント情報だけを削除する挙動になります。
設定ファイルが無効のままホームディレクトリ・メールスプールの削除やバックアップをしたい場合は、コマンドにオプションを以下のように指定します。
ホームディレクトリとメールスプールのデータを削除
ホームディレクトリとメールスプールのデータを削除(バックアップ有)
バックアップディレクトリを指定する場合は、--backup-to
を指定します。
ユーザが所有するすべてのデータを削除
ユーザが所有するすべてのデータを削除(バックアップ有)
バックアップディレクトリを指定する場合は、--backup-to
を指定します。
オプション(deluser)
指定するオプションの意味は以下の通りです。
オプション | 意味 |
---|---|
—remove-home | ユーザーのホームディレクトリとメールスプールを削除する。 |
—remove-all-files | ユーザーが所有するすべてのファイルを削除する。 |
—backup | 削除する前にファイルをバックアップする。 |
—backup-to | バックアップ先のディレクトリを指定する。 |
オプションを調べる
他オプションを調べる際は、deluser
に-help
を指定してください。
ユーザ削除(deluser)
実行コマンド(ユーザ削除)
test-user
ユーザを削除する場合は、以下のように指定します。
実行結果例(ユーザ削除)
削除前後の確認
削除前(deluser実行前)
deluser実行前に以下の通り、test-user
ユーザが存在することを確認しました。
削除後(deluser実行後)
deluser実行後に以下の通り、test-user
ユーザが削除されたことを確認しました。
「user test-user is currently used by process XXXX」となった場合
削除対象ユーザのプロセスが使われていると削除できません。
TeraTerm等で該当ユーザを操作している場合はログアウトしてから再度コマンドを試してください。
以下のように該当プロセスを確認し、問題なければkillしてから再実行する方法もあります。
userdelコマンドとの違い
類似コマンドにuserdel
がありますが、違いは以下の通りでdeluser
コマンドは設定ファイルで削除やバックアップ等の機能を細かく設定できます。
項目 | userdel | deluser |
---|---|---|
ホームディレクトリとメールスプールの削除 | 〇 | 〇 |
ユーザが所有するすべてのファイルを削除 | × | 〇 |
削除データのバックアップ | × | 〇 |
一般的には、Debian/Ubuntu系のシステムではdeluser
を使用し、他のディストリビューションではuserdel
が使われることが多いです。
userdelコマンドの使い方は、こちらのリンクを参照してください。
まとめ
- deluserコマンドの設定ファイル:
/etc/deluser.conf
でホームディレクトリ削除やバックアップ有無などを設定できる。 - 設定ファイル以外にもオプションを指定することも可能。
Ubuntuでユーザを追加する場合は、こちらのリンクを参照してください。
確認した環境
22.04.3 LTS (Jammy Jellyfish)
以上で本記事の解説を終わります。
よいITライフを!