
Oracleデータベースを扱う際、日付型のカラムから「日付のみ」や「月単位」、「年単位」などでデータを抽出したいケースは多く存在します。特に業務システムでは、売上やアクセスログなどを日単位・月単位で集計することが多く、SQLで効率よく扱う必要があります。
そのようなときに活躍するのが TRUNC
関数です。本記事では、oracle trunc 日付
のキーワードに対し、基本的な構文から実務での活用例を詳しく解説します。
【Oracle】TRUNCは日付を切り捨てる関数
TRUNC
は「切り捨て」を意味し、数値だけでなく日付に対しても使用できます。日付に使うと、指定した粒度に応じて時刻部分を切り捨てます。
例えば、2025-08-16 14:35:45
という日付に対して TRUNC(date, 'DD')
を適用すると、時刻は消えて 2025-08-16 00:00:00
になります。これにより「同じ日付」としてグルーピングしたり比較できるようになります。
TRUNC関数で日付を扱う基本構文
OracleのTRUNC関数は下記構文で書きます。
TRUNC(日付, 書式モデル)
- 日付: 日付型の値(SYSDATE, TIMESTAMPなど)
- 書式モデル: MM(月の初日),YYYY(年の初日)など
TRUNC関数で当日の時分秒を切り捨てて取得する
SELECT TRUNC(SYSDATE) AS todayFROM dual;
出力例: 2025-08-16 00:00:00
TRUNC関数で月の初日を取得する
SELECT TRUNC(SYSDATE, 'MM') AS month_startFROM dual;
出力例: 2025-08-01 00:00:00
TRUNC関数で年の初日を取得する
SELECT TRUNC(SYSDATE, 'YYYY') AS year_startFROM dual;
出力例: 2025-01-01 00:00:00
TRUNC関数で週の開始日を取得する(月曜始まり)
SELECT TRUNC(SYSDATE, 'IW') AS week_startFROM dual;
出力例: 2025-08-11 00:00:00
TRUNC関数でよく使うformat指定一覧
format | 切り捨て単位 | 例 (SYSDATE=2025-08-16 14:35:45) | SQL例 |
---|---|---|---|
DD | 日単位 | 2025-08-16 00:00:00 | TRUNC(SYSDATE, 'DD') |
MM | 月単位 | 2025-08-01 00:00:00 | TRUNC(SYSDATE, 'MM') |
YYYY | 年単位 | 2025-01-01 00:00:00 | TRUNC(SYSDATE, 'YYYY') |
IW | ISO週 | 2025-08-11 00:00:00 | TRUNC(SYSDATE, 'IW') |
Q | 四半期 | 2025-07-01 00:00:00 | TRUNC(SYSDATE, 'Q') |
HH | 時単位 | 2025-08-16 14:00:00 | TRUNC(SYSDATE, 'HH') |
MI | 分単位 | 2025-08-16 14:35:00 | TRUNC(SYSDATE, 'MI') |
【Oracle】TRUNC関数まとめ
TRUNC
関数は、日付の「切り捨て」によって柔軟な集計や検索を可能にします。特に業務システムやレポート作成では、日次・月次・四半期・年次といった単位での分析に欠かせない存在です。
OracleのTRUNC関数で日付を扱う知識を深めることで、より実践的で信頼性の高いSQLを書くことができるようになります。
以上で本記事の解説を終わります。
よいITライフを!